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栃木県宇都宮市御幸ヶ原地内 御幸霊園内

2015.5.25

何百年の時を経ても朽ちることのない、災害にも強い墓

お客様からのご要望

施主様からは、とにかく地震に強く、200年、300年経てもビクともしない、 さらに祖父が建墓したメイン碑石及び外柵の高さは下げたくない。祖父や父親の代で 残してくれた碑石、墓誌、灯篭等などをうまく配置して欲しいとの要望がありました。

ご提案内容

この度の東日本大震災で学んだことは、地盤の良い所、悪い所をある程度、把握できたこともあると思います。幸いこの霊園に関しては「良い所」と判断できました。しかしながら、盤石な方法で施工させて頂きます。

工期:平成24年3月下旬~平成25年春彼岸まで

施工場所:栃木県宇都宮市御幸ヶ原地内 御幸霊園内

仕様

●使用石種:

旧碑石:本小松石(神奈川県真鶴産) /  外柵:アーバングレ-(インド産)

●サイズ:

古代五輪塔(2尺玉)大名墓(1.5尺) /  外柵:7.3m(間口)x3.6m

●タイプ

碑石:古代五輪塔及び大名墓(亀石台座)タイプ /  外柵:高級型半土間タイプ

●オプション

屋根付大型香炉・独立型花立・多目的品置台・奥の院竜巻型灯篭(13尺)

納骨室通気用防雨カバー・香炉蓋・蓋付花筒(ステンレス製銅メッキ仕上げ)

栃木県宇都宮市御幸ヶ原墓石・施工前・施工後の様子

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お客さまの声

東日本大震災が起きるまでは、長男としてご先祖様が作った墓を守るということが役目と思っておりました。施工前の写真の通り無残にも個の様になってしまいました。しかも、3ヵ月前に手直しをしたばかりでした。自然の残忍さを恨む事も出来ず、墓の再起をはかる使命に奮起することにしました。

さて、どのようにどこの石材店にするか、費用はどうするのか。まずは、元通りにすることを基本に考える事にしました。不幸中の幸いは碑石の本小松石が倒れなかったことでした。

子供の頃祖父がよく言っていました「この本小松石は、相模の方で採れる石でこれだけ大きいのは中々採れないのだ。」と自慢していたことを子供ながら言い聞かされておりました。

まずは、石材店の方に相談して考えようと思い7社ほど色々相談にのってもらい、石の名前、性質など教えていただきました。以前の墓の外構は大谷石で囲んで土を盛った墓でしたので、この震災には耐えられませんでした。基礎をきちんとやらないと、これだけの高さがある墓には耐えられないと素人ながらにも至りました。

ようやく業者を選定しようとしていた時、近所の方からもう1社見積もりだけでもいいから話を聞いてやってほしいと紹介があり近所の手前で話を聞くことにしました。この石材店が、石太郎の青木社長でした。もう心積もりはありましたが、話しを聞くことににより良い事も聞けるかと思い会うことにしました。

青木社長の話の基礎工事の施工法を聞くと他の7業者と違い、私の思考と一致し、(株)石太郎の社長と契約締結することにしました。 工事期間中も素人の私のわがままも出来ることは聞いてくれました。私は細かいので、嫌がられていたと思いますが、私の思通り以上の墓を完成させてくれました。

石太郎の職人のすばらしい技術、青木社長と職人が切磋琢磨しながら遂行してくれました。 石太郎の理念「心構・品質・技術」通りでした。 また、私の幼馴染の牧野和広君(藤和コンクリート圧送株式会社取締役)の紹介で菊一生コン株式会社常務取締役斎藤豊さんの強度のあるコンクリートに感謝致します。

この墓は、株式会社石太郎の青木社長とその職人さんの御蔭で完成することが出来ました。こころから感謝致します。ご先祖様も喜んでいることでしょう。

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石太郎社長より

この度は、栃木県内でも屈指の墓所工事に携わることができ、弊社創業以来最高の施工例となりました。

このような栄誉ある工事に弊社を指名していただいたことを心より感謝いたしております。

当初より難工事は予想しておりましたが、 都度、施主様と密に相談をさせて頂き、過剰すぎるくらい頑丈な墓所に仕上がったと自負しております。

施工の流れ

地震直後の様子

▲地震直後の様子

中央の写真に写っている新しい墓所は、弊社で施工させて頂いた墓所ですが、耐震マニュアルに沿って施工していた為、ビクともしてませんでした。しかしながら、施主様の墓所は無残な姿となってしまいました。※他石材店施工

基礎工事の様子

▲基礎工事の様子

左の写真はラップルコンクリート(6ヵ所)の上に配筋枠組みをした様子です。赤土まで掘り下げ、そこから1m×1mのコンクリート柱を立ち上げ、ベースとなるコンクリートを支える方法で、(株)菊一生コン斎藤取締役指導の元、忠実に施工させて頂きました。

外柵取付の様子

▲外柵取付の様子

外柵の取付は、φ35mmのステンレス製パイプでベースより羽目石まで心棒を通してあります。カスガイ、L型金具は勿論のこと、躯体との結合にはエポキシ系ボンドを使用しております。

古代五輪塔・灯篭取付の様子

▲古代五輪塔・灯篭取付の様子

五輪塔・大名墓・灯篭には、耐震ボンドやホゾ加工は当然ですが、落下転倒を防止するために、外柵本体より15mmのステンレス製心棒を通しております。また、彫刻物や外柵に関しては施主様の要望もあり、中国の工場へ3度検品に行って参りました。

外構工事の様子

▲外構工事の様子

考えてみますと、着工してからこの頃には約一年がたとうとしておりました。施主様からの様々なリクエストや追加工事もありましたが、「満足をしていただく」を理念に掲げておりますので、あっと言う間に過ぎ去った感がありました。

クリーニングの様子

▲クリーニングの様子

引渡し前、最後の御奉公として、自主検査を含めたクリーニング作業です。墓所が大きいこともありますが、高圧洗浄機を使用して丹念に作業をさせて頂きました。
親方曰く、ホッとしている反面、寂しい気持ちもあります。まるで、手塩にかけ育て上げた娘を嫁に出す気持ちだったのでしょう。

完成

▲完成

構想から約1年半、関連業者をはじめ、弊社の職人たちに感謝いたします。 そして、何よりこのような立派な施工をさせて頂きました施主様に心より御礼を申し上げるとともに、自信をもって御引き渡しを致します。ありがとうございました。