HOME ≫ お墓・仏事用語解説集
■ア行
あらめ[荒目]
粒子による分類の中で粒子が一番荒いもの。
あんざんがん[安山岩]
ひと昔前は墓石材の代表的存在だった。国内の分布は広く、種類も多い。節理にそって採石しやすいのが特色。
いしわり[石割り]
矢や楔(くさび)などを用いて原石を切断すること。
うきぼり[浮き彫り]
模様部分を凹凸面になるように彫り上げた彫刻。
うけ[受け]
地上納骨室のこと。
おかカロート[陸カロート]
模様部分を凹凸面になるように彫り上げた彫刻。
おがみいし[拝み石]
花立てや香炉台の前などに使えわれる平たい台石のこと。
オルガンがた[オルガン型]
■カ行
かいげんしき[開眼式]
新しくお墓を建てたり、お墓を移転したりした時に行なう納骨法要。お墓に魂を入れるので「入魂式」とも呼ぶ。
がいさく[外柵]
墓地の周辺を囲む柵。大谷石、安山岩、みかげ石などを使用するケースが多い。
かいしゃぼ[会社墓]
企業が建てる供養塔。故人になった創立者や社長社員などを祀る。一般的には位牌だけを地下に納める。
かえりばな[かえり花]
「さかさ蓮華(れんげ)」上向きの蓮華に対して下向きにつけられた蓮華。
かくぼり[角彫り]
横断面が四角な彫り形。
かすがとうろう[春日灯籠]
奈良春日大社の灯籠を写したもの。灯籠が照明具として使われる以前の、献灯用の設備であった時代の姿を表したもの。
かえりばな[かえり花]
「さかさ蓮華(れんげ)」上向きの蓮華に対して下向きにつけられた蓮華。
からづみ[空積み]
モルタルを用いずに石材の据え付けを行なうこと。
カロート
骨壺を納める場所。納骨棺。一般に墓石の下に埋めこまれる。
カロートぶた[カロート蓋]
カロートの蓋。みかげ石、大理石、スレート製のものが多い。
がんばん[岩盤]
石山の状態。石の層が盤上になっているもの。
きそ[基礎]
石塔の一番下の部分。墓石、建築の場合には土台のことをいう。
きょうかいせき[境界石]
近隣の墓地との境界を明らかにするために、自分の墓地の周囲を囲む石。墓地の土台を固めたり、水の流入などを防いだりする働きもある。外柵。
くしがた[櫛型]
和型墓石の頭部のタイプ。
げんせき[原石]
原産地から商品として出荷される天然石のすべて。
けんち[間知]
土留め、護岸等に用いる石材。
げんのう[弦能]
大型のかなづち。石を割る大きなかなづち。
こうじき[香食]
仏の世界に入ったものは香りしか食べないといわれる。お墓参りの際などの線香には、この意味と、不浄を払うという意味がある。
こうばこ[香箱]
和型墓石の頭頂部のひとつの型。
ごうひら[合平]
和型墓石の1タイプ。間口と奥行きの寸法が異なり、奥行きが短いもの。
こうろ[香炉]
線香をたく小型の炉。
こぐち[小口]
切断面の表面積が小さい面。
こぶだし[こぶ出し]
石材の仕上げ加工のひとつで、凹凸を大きくして自然石の感じを強調したもの。
ごりんとう[五輪塔]
墓石の一種。空、風、火、水、地輪の五つの部分からなる石塔。
こわり[小割り]
矢やワイヤーで原石を墓石サイズに割ったもの。
■サ行
さい[切、才]
石材の容量単位、一切=一立方尺。一立方メートル=36切として計算。
さいすう[切数]
切は石材の容量単位。切数は数量を表す。
さいめ[細目]
石材の粒子による分類のひとつ。最もキメ細かいもの。
さお[竿]
石塔、灯籠の縦に一番長い部分。墓石の場合、ここに文字が刻まれる。「ほとけ」ま たは「柱」ともいう。
しきいし[敷石]
床、道路に敷く石。
じぞうぼ[地蔵墓]
幼くして亡くなった子供を祀る。昔から地蔵菩薩は、小さな子供に救済の手をさしのべるという信仰がある。
しばだい[芝台]
墓石の中台の下に置く台石。地方によっては、竿、上台、中台、芝台でワンセットとして、芝台を下台と呼ぶこともある。
じゅりょう[寿陵]
生前につくるお墓。寿蔵、寿堂などともいう。墓地不足の現在、早めに墓地を入手しようという考えから、寿陵は人気がある。長寿になるめでたい 墓。
じょうだい[上台]
墓地の竿のすぐ下の石。地方によっては台、または蓮華ともいう。
しんめいがた[神明形]
鳥居の型値。笠木、貫、柱およびくつ石からなっている。
すえつけ[据え付け]
石材の施工、設置。
さお[竿]
石塔、灯籠の縦に一番長い部分。墓石の場合、ここに文字が刻まれる。「ほとけ」または「柱」ともいう。
スジ
石材に異質物などが線となって現れるもの。
スポット
石材の小さな斑点。
スラブ
幅の広い厚板、平板のこと。
すりん
蓮華の代わりに使われるもの。竿と上台の間に入る。かぼちゃすりん、角すりんなどがある。
そとうば[卒塔婆]
板塔婆ともいう。墓に立てる札のこと。五輪塔の省略化したもの。
■タ行
だいりせき[大理石]
変成岩。中国雲南省の大理府で産出したため、この名がある。石灰岩が熱変化作用によって生じた熱変成岩。
たてこみ[建て込み]
墓石、石塔などを設置すること。
ちゅうだい[中台]
墓石の上台の下の台。石塔、灯籠では中間部分をいう。
ちゅうめ[中目]
石材の粒子による分類のひとつ。
ちょうば[丁場]
採石場。石切り場。
チリ
ヘリの部分。ヘリの幅。
つくばい[蹲]
庭の緑先に置く手水鉢。
とうばたて[塔婆立]
塔婆を立てかける柵。
とびいし[飛び石]
庭、墓地に用いられる敷石。
とろ
砂とセメントを水で混合した泥上にしたもの。石材の接着剤に用いられる。
■ナ行
なでつけ[撫付]
和型墓石の頭部分のひとつの型。
なんせき[軟石]
主に水成岩を指す。また耐圧強度は重量にほぼ比例するので、目方の軽い石のことをいう。
ぬかめ[糠目]
石材の粒子が最も細かい石。
ねこあし[猫脚]
墓石、石塔の一部で猫の足のように四本の足のついた台。
のうこつどう[納骨堂]
他人の委託を受けて焼骨を収蔵するために、納骨堂として都道府県知事の許可を受けた施設をいう。
のべいし[延べ石]
長く細い石
のみ
石を加工する道具。
のみぎり[のみ切り]
石材をのみによって仕上げたもの。
■ハ行
はちまんがた[八幡形]
代表的な鳥居の型。笠木、島木、貫、柱および台石から成っている。
バッカー
墓石の中台で四枚の石を組み合わせたもの。四つ合わせ、四ツ石ともいう。
はなたて[花立て]
墓石の付属物のひとつ。花をいけるもの。
はばき[幅木]
壁のヨゴレを防ぐため、立ち上がり部分にある約10センチに手割りしたもの。
ふみいし[踏み石]
墓地などで用いられる踏み石。飛び石と同じ。
ふろしきだい[風呂敷台]
墓の付属物。参拝者が手荷物などを置くための台。
へいがんしき[閉眼式]
開眼式とは逆に、古い墓を処分したり、移したりするときに行う。抜魂式ともいう。
ぼし[墓誌]
戒名などを刻んだ石碑。銘板、法名碑、法名誌ともいう。
ぼそう[墓相]
家相、手相と同じく、墓にも吉凶を示す相があるとするもの。
ぼだいじ[菩提寺]
先祖代々、帰依しているお寺。位牌をおさめ、法要などの仏事を営んでもらう。
ぼひ[墓碑]
墓誌に同じ。
ボールダー
一つひとつが球になっている石。転石、ころびいし、玉石などという。
ほんみがき[本磨き]
石の表面にツヤが出るよう、砥石や研磨剤などで、磨き上げること。
■マ行
まるざい[丸材]
立法切りのこと。面切りに対して、この言葉がある。
みがきいた[磨き板]
一面または二面磨き仕上げをした板石材。
みかげ[御影]
花こう岩の別名。神戸市御影地方が古くから花こう岩産地であることからこの名がある。
みずばち[水鉢]
墓石の付属物。水を捧げる鉢のこと。
みずみがき[水磨き]
石の磨き方のひとつで、本磨きの前の状態。うっすらとツヤが出た状態をさす。
め[目]
石にも木目と同じように目がある。層に平行に沿った目をスクイ、上から見たものを横目(板目)、横目を輪切りにしたものを縦目(木口)という。
めおとばか[夫婦墓]
夫婦合葬のお墓。比翼塚(ひよくづか)ともいう。最近、夫婦ともに健在のうちに、寿陵で建てる人が増えている。
めじ[目地]
石と石の継ぎ目をきれいに化粧する方法。美観強度防水の効果を出す。
めんざい[面材]
一尺平方のこと。
もりこうばい[盛り勾配]
へりの部分を丸く仕上げること。
もんだし[紋出し]
墓石の竿の部分に家紋を浮き彫りにしたもの。
■ヤ行
やくもの[役物]
特殊な形に加工したもの。石工(いしく)が手作りで仕上げる加工方法、あるいはその製品を示す。
やげんぼり[薬研彫り]
石の断面がV字形になるように彫る方法。
ゆきみとうろう[雪見灯籠]
庭園の池畔や中の島などの水辺に配置される灯籠。
ようがた[洋型]
和型に対して用いられる墓石のタイプ。西洋型。
よどきり[よど切り]
■ラ行
れいち[霊地]
霊園や墓地が任意に定めた区画の単位。ほかに「聖地」というものもある。
れんげ[蓮華]
墓石や灯籠などの一部。蓮華の形をしている。
れんげだい[蓮華台]
■ワ行
わがた[和型]
洋型に対して使われる墓石のタイプ名。日本独自の三段積みの型をさす。
わりつけ[割り付け]
図面に基づいて石のとり方を決めること。石割り、石取りともいう。
わりはだ[割肌]
石肌がラフな状態になっているもの。
■ア行
後飾り(あとかざり)
火葬場から戻ってから四十九日の忌明けまでのあいだ、遺骨を安置する祭壇のことを「後飾り祭壇」といい、満中陰(49日)までの祭壇ということから、「中陰壇」とも呼ばれています。
案(あん)
仏式において遺体を安置して枕飾りをすることに相当するのが、神式の"枕直し"となりますが、枕直しに必要なものを置く小机を「白木八足の案」といいます。
安置(あんち)
葬儀の日までご遺体を寝かせておくこと。日本の法律では死後24時間以上経過しなければ火葬することが出来ません。
遺影(いえい)
故人を偲ぶために作られた写真、または肖像画のことを言います。
遺骨(いこつ)
「遺骨」は一般的には死者の骨のことを言いますが、火葬を経て骨になったものと、土葬後に骨化したものの2つに分けられます。
遺族(いぞく)
亡くなった方の家族のことで、漢字の意味から言うと「故人の死後、遺された家族」ということになります。
遺骨迎え(いこつむかえ)
火葬場から戻った遺骨を自宅にお迎えして安置すること。
家墓(いえはか)
先祖代々からの家族や親族の遺骨を一緒に納めた、家を単位とした墓のことで、先祖から子孫へ引き継がれていく形態のものをいいます。
位牌(いはい)
祭壇や仏壇に安置して霊をまつるために用いられるもの。
引導(いんどう)
故人の成仏を願い、悟りをもって浄土へ導かれてほしい、という思いを込めて死者に対して使われています。
忌払い(いみばらい)
仏式では、本来、忌明けとなる四十九日までの間、殺生を避けるために、獣や魚等の命をうばうこととなる肉・魚を使った料理を口にしないしきたりになっています。
一蓮托生(いちれんたくしょう)
本来は仏教用語であり、「人は死後、極楽浄土で同じ蓮の上に生まれ変わる」という意味。
お清め(おきよめ)
忌まわしい"死"から身を守り、けがれを祓うために、体に塩をかけること、あるいは葬儀や通夜の後、参列者に供される飲食のこと。
お斎(おとき)
法事が終わってから、僧侶や参会者をもてなすための食事、会食の席を、お斎(おとき)と言います。
■カ行
開眼供養(かいがんくよう)
「開眼供養」は「入魂式」とも言われ、 新しくつくられた仏像の目を最後に書き入れ、魂を入れる法要を行なったことから由来しています。
合掌(がっしょう)
胸の前で両手のひらと指をあわせ拝む行為。
仮通夜(かりつや)
亡くなった当日の夜に、遺族や親族、またはごく親しい人だけで行なう通夜。
火葬(かそう)
遺体を火で焼き、残った遺骨を葬ること。
改葬(かいそう)
いったん埋葬した遺骨を、他の墓地や納骨堂に移すこと。
忌明け(きあけ)
「忌明け」は、喪の期間があけることを言い、一般的に死後49日後を「忌明け」とするところが多い。
忌中(きちゅう)
近親者が故人の死を悼み、身を慎んで喪に服す期間を「忌中」といい、通常、忌明けまでの死後49日間(神式の場合は五十日祭まで)を示します。
忌日(きにち)
人が亡くなった日のことを「忌日(きにち)」と言い、私たちがふだん使っている言葉に置き換えると「死亡年月日」ということになります。
供物(くもつ)
神仏や先祖の霊など、信仰の対象となるものに供えられる物。
献香(けんこう)
「献香」とは、香を焚いて神仏に供えること。
香典(こうでん)
御霊前に供えるお金のこと。
骨壷(こつつぼ)
火葬された遺骨を納めるつぼ。
骨あげ(こつあげ)
火葬がすんだ遺骨を拾い上げ、骨壷に入れること。
■サ行
数珠(じゅず)
珠の数が108個で、二重になり、これに房や飾り玉がついたものが正式なもの。
出棺(しゅっかん)
火葬へ向けて、お柩に安置されたご遺体を送り出すこと。
焼香(しょうこう)
仏式の葬儀で霊前に香を供え、その煙で身を清めること。
祥月命日(しょうつきめいにち)
一周忌以降の、亡くなった日と同じ月日(命日)のこと。
四十九日(しじゅうくにち)
ひとつの命がその世界での生を終えると、次の世界で生まれ変わり、それを繰り返す「輪廻転生」の期間のこと。
施主(せしゅ)
葬儀の費用を負担し、運営に責任を持つ人のこと。
線香(せんこう)
細長い香のこと。儀式を行なう場を清めるために使う。
葬儀(そうぎ)
「葬送儀礼」を略した言葉で、死者を葬るために行なわれる一連の儀式のこと。
卒塔婆(そとうば)
お墓の後ろに立てかけてある、梵字や戒名等が書かれた細長い板。
■タ行
檀家(だんか)
寺院にお墓を持ち、金品等の寄進を行い、その寺院を維持するための協力をする一般家庭のこと。
弔辞(ちょうじ)
生前、故人と親しかった者が、故人の霊前で述べるお別れの言葉。
弔電(ちょうでん)
ご遺族に弔意をあらわし、お悔やみの言葉を述べる電報。
弔問(ちょうもん)
訃報を聞いてすぐ、お通夜や葬儀の前に遺族を訪問して、お悔やみの言葉を述べること。
通夜(つや)
遺族や、故人と親しかった人たちが、葬儀の前夜、一晩中、遺体に付き添って邪霊から守り、故人の思い出を語り合い、別れを惜しむもの。
■ナ行
新盆(にいぼん)(=初盆)
亡くなってから初めて迎えるお盆。
年忌法要(ねんきほうよう)
亡くなってから一周忌以降、毎年むかえる祥月命日を「年忌」といい、年忌の中の定められた年に行なわれる法要を「年忌法要」という。
納骨、納骨式(のうこつ、のうこつしき)
「納骨」とは、お墓や納骨堂に遺骨を納めることで、このときに行なわれる儀式を「納骨式」と言う。
■ハ行
墓(はか)
死者を供養して祀るための神聖な石塔。
箸渡し(はしわたし)
火葬された遺骨を、木と竹を組み合わせた箸を使い、二人一組になって一つの遺骨をはさみ、骨壷の中入れること。地域によって、全員で行なうところと遺族と近親者のみで行なうところがある。
彼岸(ひがん)
春分の日、秋分の日を中心とした前後三日、合計七日間をいう。
布施(ふせ)
仏事の際にお寺に納めるお金。
法事、法要(ほうじ、ほうよう)
「法事」は、葬儀に関わることだけでなく、祈願や慶賀を含む「すべての仏教行事」のことを示すもの。「法要」は、亡くなった人のためにおこなう「追善供養」のこと。
■マ行
冥土・冥途(めいど)
死者の魂が、行き先が定まらず、さ迷い歩く暗黒の世界を「冥土・冥途」と言い、黄泉、黄泉路などと言われることもある。
冥福(めいふく)
遺族に述べる「お悔やみの」の中でも、最も一般的に使われている言葉。
喪主(もしゅ)
遺族を代表し、葬儀を主催する人。
喪中(もちゅう)
遺された家族が喪に服す期間のことを言い、故人の死を悼み、礼儀をもって自らの身を慎むもの。
■ヤ行
■ラ行
霊柩車(れいきゅうしゃ)
ご遺体の搬送をおこなう自動車のこと。
霊璽(れいじ)
仏式でいう位牌にあたるもの。
六道輪廻(ろくどうりんね)
天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道をぐるぐると輪廻(繰り返す)しながら生まれ変わること。
六文銭、六道銭(ろくもんせん、ろくどうせん)
死者が"三途の川"を渡るためのお金、または天道、人間道、修羅道、畜生道、餓鬼道、地獄道の"六道"を通るためのお金のこと。